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危険物第4類 引火性液体

2021.10.9 update

<新着情報>
2021.10.9 読者の指摘より、「危険物から除外されるもの」の表現を訂正した。
2020.4.8 「危険物から除外されるもの」の%を重量%とした。
<根拠>「消防危第14号 消防特第34号 危険物の規制に関する政令等の一部を改正する政令等の施行について(平成元年3月1日)」
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/assets/010301ki14.pdf
pdfファイルの4ページ目に「濃度60%(重量パーセントをいう)」との記載があります。

 

2020.2.2 読者の指摘により「危険物から除外されるもの(非危険物)」から「非危険物」を削除し、詳細を追加。

 

危険物第4類の分類

危険物第4類は引火性を有する液体と定義されており、以下のように分類されています。

分類 特徴
特殊引火物

発火点100℃以下のもの、引火点-20℃以下 沸点40℃以下のもの
ジエチルエーテル、二硫化炭素など

第1石油類

引火点21℃未満のもの
アセトン、ガソリンなど

アルコール類 炭素数1~3の飽和1価アルコール(変性アルコールを含む)
第2石油類

引火点21℃以上70℃未満のもの
灯油、軽油など

第3石油類

引火点70℃以上200℃未満のもの
重油、クレオソート油など

第4石油類

引火点200℃以上250℃未満のもの
ギアー油、シリンダー油など

動植物油類 動物の脂肉等又は植物の種子若しくは果肉から抽出したもので引火点250℃未満のもの

 

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危険物から除外されるもの

<参考>
消防危第14号 消防特第34号
危険物の規制に関する政令等の一部を改正する政令等の施行について(平成元年3月1日)4ページ目
(pdfファイル)
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/assets/010301ki14.pdf

アルコール類から除外されるものとして
炭素数が1~3までの飽和1価アルコールの含有量が60重量%未満の水溶液 
→ 非危険物

 

アルコール類から除外されるものとして
可燃性液体量が60重量%未満で、引火点および燃焼点がエチルアルコールの60重量%水溶液の引火点および燃焼点を超えるもの 
→ 非危険物

 

第2石油類から除外されるものとして
可燃性液体量が40重量%以下であって、引火性が40℃以上かつ燃焼点が60℃以上のもの 
→ 指定可燃物(可燃性液体類)

 

第3石油類、第4石油類から除外されるものとして
可燃性液体量が40重量%以下のもの
→ 指定可燃物(可燃性液体類)

 

<参考>
総務省消防庁の消防法のページ
 https://www.fdma.go.jp/relocation/kasai_yobo/about_shiken_unpan/houbeppyou.html
アルコール類の判断フローチャート(pdfファイル)
 https://www.fdma.go.jp/relocation/kasai_yobo/about_shiken_unpan/flow_alcohol.pdf
危険物第4類確認試験のフローチャート(pdfファイル)
 https://www.fdma.go.jp/relocation/kasai_yobo/about_shiken_unpan/flow4rui.pdf

 

指定可燃物とは

 

 

 

 

特性

  • 引火性を有する液体であり、蒸気は空気との混合物を作り、火気により引火もしくは爆発の可能性がある。
  • 蒸気比重は1より大きく(空気より重い)、蒸気は低いところに滞留しやすい。
  • 液比重は1より小さく、水に溶解しないものが多い。
  • 電気の不良導体であるものが多く、静電気が蓄積されやすくなる。蓄積された静電気が放電するときに発火する火花により引火する可能性がある。

 

火災予防の方法

  • 火気または加熱を避けること。
  • 容器は密封して冷暗所に保管すること。
  • 換気に注意して蒸気の濃度を爆発下限値以下とすること。
  • 可燃性蒸気が滞留するおそれがある場所では火花が発生する電気設備を使用しないこと。やむなく電気設備を使用する場合には防爆性のものを使用すること。
  • 静電気が発生するおそれのある場所は、アースをとり、静電気を除去すること。

 

消火の方法

  • 基本的には窒息消火を行う。(泡、二酸化炭素、ハロゲン化物、粉末、霧状の消化液等)
  • 注水は逆効果である。(危険物が水の上に浮き、火災範囲が広がる恐れがあるため)

 

危険物第4類の物質例

品名 物質名

CAS No
(参考)

引火点(℃)
(参考)

性質

指定
数量

危険
等級

特殊引火物 ジエチルエーテル 60-29-7 -45 特殊引火物 50L
二硫化炭素 75-15-0 -30
アセトアルデヒド 75-07-0 -37.8
酸化プロピレン 75-56-9 -37
第1石油類 ガソリン - -40以下

第1石油類
(非水溶性)

200L
ベンゼン 71-43-2 -10
トルエン 108-88-3 5
メチルエチルケトン 78-93-3 -7
酢酸エチル 141-78-6 -4
アセトン 67-64-1 -21

第1石油類
(水溶性)

400L
ピリジン 110-86-1 16
アルコール類 メチルアルコール 67-56-1 12 アルコール類 400L
エチルアルコール 64-17-5 12.8
n-プロピルアルコール 71-23-8 25
イソプロピルアルコール 67-63-0 11.7
第2石油類 灯油 - 40以上

第2石油類
(非水溶性)

1000L
軽油 - 45以上
キシレン 1330-20-7

32(オルト)
29(メタ)
27(パラ)

クロロベンゼン 108-90-7 29.4
n-ブチルアルコール 71-36-3 37
酢酸 64-19-7 39

第2石油類
(水溶性)

2000L
プロピオン酸 79-09-4 52
アクリル酸 79-10-7 51.4
第3石油類 重油 - 60-150

第3石油類
(非水溶性)

2000L
クレオソート油 - 90以上
アニリン 62-53-3 70
ニトロベンゼン 98-95-3 87.8
エチレングリコール 107-21-1 120

第3石油類
(水溶性)

4000L
グリセリン 56-81-5 195
第4石油類 ギヤー油 -   第4石油類 6000L
シリンダー油 -  
タービン油 -  
動植物油類 ヤシ油 8001-31-8   動植物油類 10000L
パーム油 8002-75-3  
オリーブ油 8001-25-0  
ヒマシ油 8001-79-4  
落花生油 8002-03-7  
なたね油 8002-13-9  
米ぬか油 -  
ゴマ油 -  

 

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