スポンサーリンク

特定化学物質の管理|特化則

 

目的

「事業者は化学物質による労働者のがん、皮膚炎、神経障害その他の健康障害を予防するため、使用する物質の毒性の確認、代替物の使用、作業方法の確立、関係施設の改善、作業環境の整備、健康管理の徹底、その他必要な措置を講じ、もって、労働者の危険の防止の趣旨に反しない限りで、化学物質のばく露される労働者の人数ならびに労働者がばく露される期間および程度を最小限度にするよう努めなければならない。」(第1条)

 

製造等に係る措置

第1類 
ガス、蒸気若しくは粉じんの発散源を密閉する設備、囲い式フードの局所排気装置又はプッシュプル型換気装置の設置を設ける必要があります。

 

特定第2類、オーラミン等 
密閉式の構造にする必要があります。

 

特定第2類、管理第2類 
ガス、蒸気、粉じんが発散する屋内作業場については、発散源を密閉する設備、局所排気装置、プッシュプル型換気装置を設けなければならない。 

 

スポンサーリンク

 

用後処理

除じん
第1類、第2類 
粉じんを含有する気体を排出する排気筒、局所排気装置、プッシュプル型換気装置には以下の表に従って、粉じんの粒径に応じた除じん装置を選択する必要がある。

粉じんの粒径 除じん方式
5μm未満

ろ過除じん方式
電気除じん方式

5~20μm未満

スクラバによる除じん方式
ろ過除じん方式
電気除じん方式

20μm以上

マルチサイクロン(処理風量が20m3/分以内ごとに1つのサイクロンを設けたもの)による除じん方式
スクラバによる除じん方式
ろ過除じん方式
電気除じん方式

 

排ガス処理

 以下の表のガス、蒸気を含有する製造設備の排出筒、局所排気装置、プッシュプル型換気装置には以下の方式の処理装置を設けなければなりません。

物質名 処理方式
アクロレイン 吸収方式、直接燃焼方式
フッ化水素 吸収方式、吸着方式
硫化水素 吸収方式、酸化・還元方式
硫酸ジメチル 吸収方式、直接燃焼方式

 

排液処理

 以下の表の物質を含有する排液(第1類物質を製造する設備からの排液は除く)は以下の方式の処理方式の排液処理装置を設ける必要があります。

物質名 処理方式
アルキル水銀化合物(アルキル基がメチル基又はエチル基である物に限る。 酸化・還元方式
塩酸 中和方式
硝酸 中和方式
シアン化カリウム 酸化・還元方式 活性汚泥方式
シアン化ナトリウム 酸化・還元方式 活性汚泥方式
ペンタクロロフェノール(別名PCP)およびそのナトリウム塩 凝集沈でん方式
硫酸 中和方式
硫化ナトリウム 酸化・還元方式

塩酸、硝酸、硫酸を含有する排液とシアン化カリウム、シアン化ナトリウム、硫化ナトリウムを含有する排液を混合しない構造とすること。(シアン化水素、硫化水素が発生するおそれがあるため)

 

漏えいの防止

特定第2類 第3類
・特定化学設備のうち、特定第2類物質、第3類物質が接触する部分には腐食しにくい材料で造ること。接合部にはガスケットを用いること。バルブの開閉方向の表示、色分け、形状の区分を行うことが義務づけられています。
・漏えいした場合に容易に避難できるように出入り口を2カ所以上設けなければならない。
・発熱反応を伴う反応槽にて異常反応により大量に漏えいするおそれがある設備(以下、管理特定化学設備)には異常化学反応を早期に把握するために温度計、流量計、圧力計等の計測装置を設けなければならない。動力源異常による漏えいを防止するために予備動力源を設ける必要があります。
・作業規程の作成、遵守が義務づけられています。

 

第1類、管理第2類、オーラミン等
作業場の床を不浸透性の材料で造らなければなりません。

 

第1類、特定第2類、管理第2類、オーラミン等、第3類(100L以上取扱い)
関係者以外立入禁止の表示を行うこと。

 

第1類、第2類、第3類
運搬、貯蔵するときには強固な容器を使用し、確実な包装をする必要があります。物質名、取扱い上の注意事項を表示しなければなりません。

 

「特定化学物質の管理」の続きは こちら 

スポンサーリンク

スポンサーリンク

トップへ戻る