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危険物第1類 酸化性固体

それ自体は燃焼しないが、他の物質を強く酸化させる固体です。

 

特性

  • 大部分は無色の結晶または白色の粉末である。
  • 一般に不燃性物質である。
  • 一般に加熱により分解して酸素を放出するため周囲の可燃物の燃焼を促進する。
  • 一般に可燃性物質や酸化されやすい物質などとの混合物は加熱・衝撃・摩擦により爆発する可能性がある。

 

火災予防の方法

  • 衝撃・摩擦を与えないように注意すること。
  • 火気または加熱を避けること。
  • 可燃物、有機物、酸化されやすい物質との接触を避けること。
  • 強酸類との接触を避けること。
  • 密封して冷暗所に保管すること。
  • アルカリ金属の過酸化物は水との接触を避けること。

 

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消火の方法

  • 消火にあたっては一般には大量の水で冷却し、酸化性物質の分解温度以下に下げるようにする。
  • ただし、アルカリ金属の過酸化物は水と反応し、酸素を放出するため、消火の際には粉末消火器、乾燥砂等を用いる。

 

危険物第1類の物質例

品名 物質名 CAS No(参考)
塩素酸塩類 塩素酸ナトリウム 7775-09-9
塩素酸カリウム 3811-04-9
塩素酸アンモニウム 10192-29-7
塩素酸バリウム 13477-00-4
塩素酸カルシウム 10137-74-3
過塩素酸塩類 過塩素酸ナトリウム 7601-89-0
過塩素酸カリウム 7778-74-7
過塩素酸アンモニウム 7790-98-9
無機過酸化物 過酸化リチウム

12031-80-0
23594-83-4

過酸化ナトリウム

1313-60-6
25277-93-4

過酸化カリウム 17014-71-0
過酸化ルビジウム 不明
過酸化セシウム 不明
過酸化マグネシウム

1335-26-8
14452-57-4

過酸化カルシウム 1305-79-9
過酸化ストロンチウム 1314-18-7
過酸化バリウム 1304-29-6
亜塩素酸塩類 亜塩素酸ナトリウム 7758-19-2
亜塩素酸カリウム 不明
亜塩素酸銅 不明
亜塩素酸鉛 不明
臭素酸塩類 臭素酸ナトリウム 7789-38-0
臭素酸カリウム 7758-01-2
臭素酸マグネシウム 7789-36-8
臭素酸バリウム 13967-90-3
硝酸塩類 硝酸ナトリウム 7631-99-4
硝酸カリウム 7757-79-1
硝酸アンモニウム 6484-52-2
硝酸バリウム 10022-31-8
硝酸銀 7761-88-8
ヨウ素酸塩類 ヨウ素酸ナトリウム 7681-55-2
ヨウ素酸カリウム 13455-24-8
ヨウ素酸カルシウム 7789-80-2
ヨウ素酸亜鉛 7790-37-6
過マンガン酸塩類 過マンガン酸カリウム 7722-64-7
過マンガン酸ナトリウム 10101-50-5
過マンガン酸アンモニウム 13446-10-1
重クロム酸塩類 重クロム酸アンモニウム

7789-09-5
14445-91-1

重クロム酸カリウム 7778-50-9

その他のもので政令で定めるもの

品名 物質名 CAS No(参考)
過ヨウ素酸塩類 過ヨウ素酸ナトリウム

7790-28-5
13940-38-0
15599-97-0
18122-72-0
116266-10-5

過ヨウ素酸 メタ過ヨウ素酸 不明
クロム、鉛またはよう素の酸化物 無水クロム酸(三酸化クロム) 1333-82-0
二酸化鉛 1309-60-0
五酸化二ヨウ素 12029-98-0
亜硝酸塩類 亜硝酸ナトリウム 7632-00-0
亜硝酸カリウム 7758-09-0
次亜塩素酸塩類 次亜塩素酸カルシウム 7778-54-3
塩素化イソシアヌル酸 三塩素化イソシアヌル酸 87-90-1
ペルオキソ二硫酸塩類 ペルオキソ二硫酸カリウム 7727-21-1
ペルオキソほう酸塩類 ペルオキソほう酸アンモニウム 不明
炭酸ナトリウム過酸化水素付加物 炭酸ナトリウム過酸化水素付加物 15630-89-4

 

危険物第1類の分類

 危険物の政令に関する政令の別表第3備考より抜粋しました。実際には危険物等確認試験を行うことにより、分類されます。

 

第1種酸化性固体(危険等級Ⅰ、指定数量50kg)

 粉粒状の物品にあっては次のイに掲げる性状を示すもの、その他の物品にあっては次のイ及びロに掲げる性状を示すものであることをいう。

臭素酸カリウムを標準物質とする第1条の3第2項の燃焼試験において同項第2号の燃焼時間が同項第1号の燃焼時間と等しいか若しくはこれより短いこと又は塩素酸カリウムを標準物質とする同条 第6項の落球式打撃感度試験において試験物品と赤りんとの混合物の爆発する確率が50パーセント 以上であること。
 第1条の3第1項に規定する大量燃焼試験において同条第3項第2号の燃焼時間が同項第1号の燃焼時間と等しいか又はこれより短いこと及び同条第7項の鉄管試験において鉄管が完全に裂けること。

 

 第2種酸化性固体(危険等級Ⅱ、指定数量300kg)

 粉粒状の物品にあっては次のイに掲げる性状を示すもの、その他の物品にあっては次のイ及びロに掲げる性状を示すもので、第1種酸化性固体以外のものであることをいう。

  第1条の3第1項に規定する燃焼試験において同条第2項第2号の燃焼時間が同項第1号の燃焼時間と等しいか又はこれより短いこと及び同条第5項に規定する落球式打撃感度試験において試験物品と赤りんとの混合物の爆発する確率が50パーセント以上であること。
 第1条の3第1項に規定する大量燃焼試験において同条第3項第2号の燃焼時間が同項第1号の燃焼時間と等しいか又はこれより短いこと及び同条第7項の鉄管試験において鉄管が完全に裂けること。

 

第3種酸化性固体(危険等級Ⅲ、指定数量1000kg)
第1種酸化性固体又は第2種酸化性固体以外のものであることをいう。

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